賃貸物件のベランダに目隠しをする必要性やフェンス素材について解説
道路や線路、周囲の建物から室内の生活が見られていないか、不安を感じるという声をよく聞きます。
プライバシーを守りつつ、防犯対策としてベランダにフェンスを設置する方法があるので活用してみてはいかがでしょうか。
賃貸物件に傷がつかないようにするフェンスの素材と特徴についてや、身近な用品でDIYするアイデアをご案内します。
目隠しで賃貸物件のベランダに設置されるフェンスについて
視界を遮るためのフェンスの材質としてアルミやシェード、ラティス、ビニールフェンスがあげられます。
フェンスの種類と特徴
アルミはDIYで設置できる自立型やリフォームすれば設置可能なタイプなど、種類が豊富であり、耐久性に優れているのが特徴です。
頑丈であるということはつまり、賃貸物件のベランダに置いてしまうと傷が残ってしまう可能性があるので、購入時は慎重にならないといけません。
お子さまがいる家庭では桟が横向きだと、足をかけて登ってしまい転ぶ恐れがありますから、転倒防止の対策を考慮する必要があります。
布状のシェードは日除けの機能を持ちながらも目隠しとして利用でき、ひさしの部分から柱の方向へと紐を引っ張って設置するだけで、誰でも取り付けできるでしょう。
色や柄もさまざまで、なかには撥水効果が優れているものもあります。
布製のシェードは強風により飛ばされてしまう恐れがありますので、その場合ははずすなどの配慮が必要です。
目隠しを目的とする場合は、木製や樹脂製のラティスを設置する方法もあります。
格子状は圧迫感や閉塞感を抑えられ、風通しもいいのがメリットで、好まれる方が多いでしょう。
固定金具で複数箇所を固定しておけば、さらに外れにくくなります。
その他の手段として、サイズも豊富で取り付けが簡単なビニール素材のものを設置する方もいます。
フェンスの設置で失敗しないようにするために意識していただきたいポイント
視界を遮るフェンスの高さは、視線の角度によって決まります。
ベランダの位置より高い場所で道路や建物もなく下からの目線のみ防ぐ時には、手すりから下までカバーできるシートが適しているでしょう。
上からの視線を防ぎたい時には一定の高さのあるフェンスがおすすめです。
格子状やスリット型を選ぶときに注意していただきたい点として、すき間の大小を考える必要性があることです。
小さいと日光や風通しまで遮ってしまい、大きすぎると目隠しの役割を果たせなくなってしまう可能性があるでしょう。
また、退去時に原状状態まで回復できるような方法でフェンスを設置しましょう。
アパートやマンションではベランダの柵に結束バンドで固定する方法があります。
コンクリート構造では縦柵がないのがほとんどなので、十分な重さのある土台を置くと設置できるようになります。
賃貸物件のベランダを目隠しするのは防犯の面でも有用
警察庁から公表された「令和元年中の住宅対象侵入窃盗の発生状況」において、侵入口の63.4%は「窓」からで、36%は「出入口」からでした。
窓からの侵入経路の内訳として、28.1%は「居室」であり、24.3%は「縁側・ベランダ」となっています。
泥棒はさまざまな方法で室内へ侵入しようと試みるので、防犯対策をしっかりおこないましょう。
洗濯物をベランダに干すと、居住者の性別や人数が特定されやすく、盗難のリスクが上がるため、目隠しを設置するのは有効でしょう。
視界を遮る場所は1階のベランダとは限りません。
上層階に住んでいると周囲からの目が気になりにくいので、カーテンから隙間が見えたり、夜でもレースのカーテンにしていたりなど気を許してしまう傾向にあります。
夜になるとレースカーテンでも人影がはっきり見え、カーテンの隙間があれば室内が覗けてしまいますから、不在時間や滞在時間が分かってしまう可能性があります。
一人暮らしの女性や子どもがいる家庭はとくに生活サイクルの予測をしにくくし、泥棒が入られないように、手頃な用品でのDIYや市販の商品を購入して目隠しをするのも良いのではないでしょうか。
しっかり防犯対策することで周囲を気にせず洗濯物を干せたり、ガーデニングを楽しめたりと、のびのびした生活を過ごせるでしょう。
防犯対策でフェンスを設置する際に注意していただきたい点
泥棒の侵入を心配して、柵やついたてで賃貸物件のベランダを覆う方がいらっしゃいますが安心してはいけません。
侵入しにくい高さの目隠しは外から侵入しにくくなる反面、一度植え込みや塀の中に入れば周りから気づかれにくくなる恐れがあります。
もし自分たちの身に何かが起きて助けを求めても、周りから気づいてもらえなかったら意味がなくなってしまいます。
適度に視線を遮りながら、万が一侵入されても相手が気付けるようなフェンスを置くようにしてください。
視界を遮るアイテムを置く以外にも、必ず窓や扉を施錠したり、カーテンをしっかり閉めたりと基本的な防犯対策も必要です。
また、複数の方が居住している可能性の高い賃貸物件では植物やDIYした目隠しを置く際に、隣の方に迷惑がかからないように配置や量を考えましょう。
規約により、ベランダに大きな家具の設置が禁止されている物件もあります。
賃貸物件のベランダに設置できるDIY対応可能な目隠しグッズ
お住まいのベランダに丁度良い大きさのフェンスが見つからない場合、DIYで目隠しグッズを手作りしてはいかがでしょうか。
低コストでひととおりの材料がそろえられ、簡単に作成可能です。
用意するものは以下のとおりです。
●すだれ
●麻の紐や結束バンド
●塗料
●木材用の接着剤
すのこを柵の前に立てかけて、スペースに合わせてどのように連結していくのかを考えます。
連結する場所が決まったら、すのこに防腐と防虫、防カビ効果のある塗料を塗りましょう。
塗料が乾くまでは動かさないようにし、乾いた後に接着したい部分に接着剤を塗って、すのこを連結します。
接着剤を多く塗りすぎると接着しにくくなるため、10円玉の大きさに対して1滴垂らすようにしましょう。
すのこ同士を麻紐や結束バンドで束ねていき、必要にあわせてつなげていきます。
風で飛ばされないように、ベランダの様子と安定性をみながら高さを調節してください。
その他の目隠しDIYとして、ベニヤ板を購入して柵板を自作する方法もあります。
ベニヤ板は軽くて丈夫で、低コストで手に入れられます。
インターネットや雑誌を活用してお気に入りの柵板を見つけたら、そちらに合わせて手作りしてはいかがでしょう。
ペンキで塗装すれば仕上がりも綺麗になり、防水性も高まります。
近隣のマンションの上層部からの視線を防ぐために、すだれを垂らす方法もあるので活用しましょう。
窓のサッシにすだれハンガーを掛けて、手すりには麻紐で縛って覆えば簡単に目線を隠せます。
麻紐なら茶色なので、すだれの色合いと自然に馴染むでしょう。
すだれハンガーの代わりに文具用のダブルクリップを使用して、紐を引っ掛ける方法もあります。
その他に、すだれやシェードの取り付けと同じような方法で防虫ネットを設置する方もいらっしゃいます。
風通しもよく熱を遮られ、工夫を凝らせば小雨でも洗濯物を干すことが可能です。
まとめ
賃貸物件のベランダに設置する目隠しフェンスについてご案内しました。
価格を抑えたいならDIYを、耐久力を優先したいのであればアルミフェンスといった、生活スタイルと要望を考えて適切な用品を設置すると良いでしょう。
ベランダもひと手間加えることで、お気に入りの空間がさらに広がります。
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